「ダイエットはどうしたの?」 里美ちゃんが呆れた顔をして聞く。 「してるよー……何よ、その顔。してるってば!我慢のしすぎはダメなんですー」 「あんたは少し我慢してもいいと思うけど?」 「いーだ。いじわるな里ちゃんには、あげないもんねーだ」 チョコの袋を抱えて、沙世ちゃんは舌を出す。 里美ちゃんは笑いながら「ごめん、ごめん」と謝っている。 友人たちの笑い声が響く。 どんよりと重い空からいくら雨が降っていようと、結局何も関係なく、ただただ楽しい時間が過ぎていった。