あめとてるてる坊主

「いいじゃん、人を好きになるくらい好きにさせてよね!迷惑かけてないじゃん!」

「またそういうこと言う」


 里美ちゃんが深くため息をつく。

 ふんと沙世ちゃんはそっぽを向く。

 何度も見た光景ではあるけれど、毎回私は困ってしまう。

 そしてふと、テーブルに置かれた里美ちゃんの携帯が点滅していることに気付いた。