「ちょっとー、それだけ伝えるのはナシだよね!?彼女がいたからですー、いなかったらまだ思ってるもん!」


 フォークを立てて抗議した。

 その先には真っ赤なイチゴが刺さっていた。


「うそつけ。その前の美容師さんに冷めた理由は、髪型変わったからだったでしょうが」

「だって好みの髪型じゃなくなったんだもん」


 頬を膨らませた沙世ちゃんは、フォークに刺さったイチゴに食らいついた。

 すごく不貞腐れている。