そして今日は、どしゃぶりだった。

 真っ白な景色の中、私の隣には彼がいる。

 会話なんてなくても気まずくなんてない。

 雨音は静寂を消してくれる。


 両手で握りしめた傘、下に向けた視界には変色したスカート。

 ひんやりと冷えた脚を見やり、ちらりと視線を右に。