あめとてるてる坊主

 松永さんは花のことに当然のように詳しかった。

 まったく知識のない私でも分かりやすく話してくれて、気づいたら長居をしていた。

 人見知りする私でも、松永さんの雰囲気は心地よくて、


「どっちが先に好きになったんですか?」

「え!?突然だね」

「あ、すみません……里美ちゃん、その話あまりしてくれないから」


 急に恥ずかしくなった私は、いいですと手を振った。

 けれど、松永さんは笑った。