大学の学生課。
「あの…」
『はい?どうしましたか?』
私服で来た私を目の前の綺麗な女性はここの学生だと思っているだろう。
私は意を決して用件を口に出す。
「私、人を探してて…」
『え?』
私の言葉を聞いて驚いたような顔をするとすぐに怪訝そうな顔をした。
部外者だと察したからだろうか。
果たしてその内容が如何わしいと思われたのだろうか。
それは彼女にしか分からないが、その表情に私の心が曇ってしまったのは確か。
「羽島心という人なんですが…」
声が震える。
目を見て話せずに俯いてしまう。
それでいて必死に彼女の言葉を待っていた。
『申し訳ありませんが、そう言った質問には受け答えし兼ねます。』
冷たい言葉に涙が溜まった。
だけど泣くことは出来ない。
目の前の人に悪いから。
彼女は仕事を全うしただけ。
「そう、ですか。ごめんなさい…ありがとうございました。」
私は俯きながらその場を足早に去った。
(どうしよう、どうすれば…)
考えた末、私は校門で待ち伏せすることにした。
こうすることしか選択肢は残されていなかったから。
もうひとつあるはずの選択肢は今の私には選べない。
「あの…」
『はい?どうしましたか?』
私服で来た私を目の前の綺麗な女性はここの学生だと思っているだろう。
私は意を決して用件を口に出す。
「私、人を探してて…」
『え?』
私の言葉を聞いて驚いたような顔をするとすぐに怪訝そうな顔をした。
部外者だと察したからだろうか。
果たしてその内容が如何わしいと思われたのだろうか。
それは彼女にしか分からないが、その表情に私の心が曇ってしまったのは確か。
「羽島心という人なんですが…」
声が震える。
目を見て話せずに俯いてしまう。
それでいて必死に彼女の言葉を待っていた。
『申し訳ありませんが、そう言った質問には受け答えし兼ねます。』
冷たい言葉に涙が溜まった。
だけど泣くことは出来ない。
目の前の人に悪いから。
彼女は仕事を全うしただけ。
「そう、ですか。ごめんなさい…ありがとうございました。」
私は俯きながらその場を足早に去った。
(どうしよう、どうすれば…)
考えた末、私は校門で待ち伏せすることにした。
こうすることしか選択肢は残されていなかったから。
もうひとつあるはずの選択肢は今の私には選べない。
