「先風呂入ってくるので適当に待っててください」
と言われたから適当に待ってる。
棚の上に飾らてある写真をもう何分も見ている。
ううむ、飽きない。
ちっちゃい頃の岡田可愛いなあ
お母さんとお父さんもすごい綺麗な顔してるし…
順番に見ていくと一枚の写真が目に止まった。
「これ…確か5年前にあった大会の写真だ」
写真には岡田とその友達、競技場が移っている。
あの大会…岡田も出てたんだ。
もう5年前のことなのに一番よく覚えている。
初めての大会で自己タイムのベストが出て…
すごい嬉しかったんだよなあ。
そしてそのあと…
「お疲れさまです」
知らない男の子から声をかけられた。
なぜだか分からないけどそれがすごい嬉しくて…
もしかして……あの男の子は岡田だったのかな…?
顔はあんまり覚えていないんだけど、雰囲気がこの写真の岡田とすごい似ていた。
――――ガチャ。
「遅くなりましたって…あ…写真っ…!」
「適当に待ってろって言ったのは岡田じゃん」
「まあ…そうなんですけど…あ、その写真」
私が持っている5年前の大会の写真。
「あの男の子って岡田だったんだね」
「え?覚えてたんですか?」
「あはは…どうでしょうかっ」
「はぁ…全く…」
――――ぎゅっ
「えっちょっ…」
急に抱きしめられて焦る私。
「あの日からずっと好きだったんです」
「……うん」
また岡田とこうして出会えたのは奇跡なんかじゃなくて運命なのかもしれない。

