「私、もう行きますね」
りんごジュースを飲み干して、私は言った。
「授業、戻るのか?」
「いえ、保健室に。大崎先生に保健室行くって言っちゃったから」
「そっか。まあたまにはどっかで休めよ」
「はい」
私が立ち上がり歩き出そうとした時、
「またな、真実子」
ハルが言った。
私はハルを見つめた。
ハルは相変わらずの笑顔を浮かべていた。
私は何も言わずに、その場を去った。
「お前、ああいうのタイプだっけ?」
「さてね」
なんて会話が、交わされていたとも知らずに。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…