それから、待ってると言う泰斗くんを無理やり帰し、あたしは生徒会室に向かった。
ふと窓の外を見ると、どす黒い雨雲が空を覆っている。
「ふぅ…。早く帰んなきゃ」
生徒会長ってどんな人だろうと思っていると、生徒会室についた。
少しドキドキしながらノックする。
「どうぞ」
この声、どこかで聞いたことがある気がする。
あたしは首を傾げ、中に入った。
「失礼します…ッ!?」
あたしは窓際の大きな机に座る人を見て目をむいた。
「じっ…城之内くん!?何で!?」
生徒会室の奥にいたのは、あたしが一目惚れした相手だった。
メガネをかけ、書類を読んでいた城之内くんはあたしに気づき、顔を上げた。
メガネ姿も新鮮でかっこいい…。
見とれながらもパニック状態に陥ったあたしは質問を繰り返した。


