「恋してねーよ!!
てか何で苺川のこと知ってんだよ!?」
「めっちゃ噂だよ〜。
超かわいい女の子が転校してきたって」
敵が多いな♪と祐介は明るく笑って付けたした。
「うるせぇよ。早く行けっ」
「はいはい。じゃあな、涼」
祐介はあっさりと彼女のもとへと行ってしまった。
いや、別に寂しいわけじゃないよ。
ちょっと寂しいけど。
俺はこの学校には祐介しか友達がいない。
みんなビビッて逃げてく。
なんだか祐介がうらやましい。
明るくて彼女がいて友達もいっぱいいて―…。
そう考えている内に、俺はいつのまにか春のひだまりの中で、眠りに落ちていた。


