「うっせーな、そのうち帰るよ」
「へっ、出た、“そのうち”。中坊っつーのは都合が悪い話は
すぐに曖昧な返答でその場を凌いで逃げるんだから。
全くガキな対処しかできないのね、お・こ・さ・ま♪」
「はぁ!?なんなんだよ、お子様呼ばわりされたくねぇな!
俺はな、親から自立して仲間で集まって自分たちでバイトして
お金貯めて生活してんだ!てめーのように親に飯食わせてもらっている
奴には絶対言われたくないね!」
「大口叩いているようだけど、学費を親に払ってもらっている
あなたも私のことお子様呼ばわりなんかできないよバーカ。」
「プッ…アハハハ」
私たちの間で笑ったのは蘭だった。
昔の蘭だったら私たちの口ゲンカをつかみ合いにならない前に止めようとしていた。
だけど、今の蘭は私たちをまるで面白おかしく笑っている。