「なっちゃんにだって、信也が。
なんだか分からないけど“これでチャラだ”って笑って言ってた。」
受け取り、中身を見なくてもそこに何が入っているのか分かる。
これは風俗店のデータだ。
信也はこのデータを取るためにこんなボロボロになるまで
風俗店に侵入して頑張ってくれたんだ。
「なっちゃん」
顔を上げると、蘭が真剣な目で私を見つめていた。
「もぅ、こういう事はやめて」
すがりつくような言い方に私は戸惑った。
「え?」
「なんで二人は危険な事まで首を突っ込んでいるの?」
それは・・・
何か言おうとしても言葉が出ず、
つい黙ってしまう。
「正義感だけで突っ走っちゃったら命がいくつあったって足りないよ。
僕は二人の正義感と責任感の強さがあるところが好きだけど
無茶をして大けがをしたら、笑えないよ。」



