あれはあたしと蘭が小学校の高学年のとき、 一個下である信也も連れて土手に行ってザリガニ釣りをすることになった。 「姉ちゃん次かしてよ」 「やだ、自分のあるでしょ」 あたしは地面に置いてあるいびつな釣竿を指差した。 「これカッコ良くない!そっちがいい!」 信也はあたしが持つ、形が良い釣竿を指差す。 あたしはムッとした。 釣竿と言ってもプラスチックの棒で作ったもの。 低学年のとき、学校で作り、そのままザリガニ釣りをした。