衝撃で目がくらむ。


あたしは後ずさり、後ろにあった机に寄り掛かる。


「師匠!」

あずさが悲鳴に近い声を上げる。


「大丈夫…」


…でもなさそうだ。


「もう終わりかよ」


男子はポキポキと指を鳴らす。


「鈍ったな。幻滅したぜ」


「うっせぇ…」


―負けない。


あたしは立ち上がり、右ストレートを放つ…


―と、見せかけて、回し蹴りを顔面に食らわせた。


男は吹っ飛ばされ、壁に叩きつけられた。



フッ。


思わず、笑みがこぼれる。