「…ごめんな。
また熱ぶり返すかもしれへんから、ゆっくり寝ぇや」

ゆっくりと掴まれていた手首から温かい藤原の手が離れていく。

イヤや…。
行かんといてほしい。

―――っ…。
今、何思た?行かんといてほしい…?

違う!うちみたいな奴が、そんなん思ったらあかんねん。

「…高原」

何で、こんな気持ちになってしまうんやろう…。