「前々から言おう言おう思てた」

「…嘘や」

じゃあ、何で、悲しい顔してるん?

高原やったら嫌なもんは、すぐに言うてくるやんか。

それに、ほら――――。

藤原は高原の腕を引き寄せ、額に手を当てた。

「あつっ!熱あるやんか」

「平気やから」