無法地帯の君

俺は、ハンカチを濡らして絆創膏を急いで買いに行った。
この間にアイツ、どっか行ってしまうかもしれんと思った。

でもベンチに大人しくチョコンと座っているのを見ると少し安堵した。

「少し染みるで」

「…おん」

何でおるん?とか、ありがとう、とかいろいろ言うべき言葉はあるはずやのに、高原はそんなもんすっ飛ばして、『体デカいな!』と言った。

想定外のことが発せられると、自分も思ってもいないことを口走るものなのか?