昨日よりも腫れた目で咲は学校に行った。


「咲、大丈夫か?」


そういって声をかけてきたのは佐野大輔(さの だいすけ)。


小学校時代からの幼なじみだ。


大輔は良い奴。だけどこんなの相談できる相手ではない。


「大丈夫だから。」


咲はそういってごまかした。


と、そこへ美紗がやってきた。


「さき!!!!!」


「ど、どうしたの?‥美紗?」


「あんな男ともう会わなくていいから!!!
 あんな奴、記憶から消していいから!!!」


「ぅ、ぅん。別れるつもりだけど‥。」


「いや、もう別れたから。
 あたしが別れさせたから。」


「ぇ‥‥‥?」