スキーキライースキ


「思い出した!
あれ、しゅうさんだったの?」

私服とスーツだとまた別人にさえ見える。

って少し記憶はぼやけてるけど。


「良かったー
覚えててくれて。
あの時だいぶ飲んでたからね。大丈夫だった?」

「うん。あの時も送ってくれたんだよね。
ありがとう。」

と言いつつも次の日は二日酔いで散々だったんだけど。



「いえいえ。
可愛い浴衣着てたし
俺はずっと忘れてなかったよ。」


「えっ。」
固まるあたし。
また体が暑くなる。


「また顔に出てるよ
ごめんね。困るよね。
…そろそろ帰るか。」


来た道を戻り始めようとする。

「…待って。」

あたしは…
あたしも…