「…俺みやびちゃんの事好きだよ」
車が静かに止まった。
広めの公園だった。
「外、歩かない?」
しゅうさんが優しく言うから。
「うん。」
って公園を歩いていた。
秋風は少し涼しいよりは冷たく感じた。
膝丈のスカートをはいたあたしには肌寒いくらい。
「寒くない?」
「ふふっ。なんで解るのー?」
「顔に出てるから」
微笑みながら手をつないでくれた。
恥ずかしかったけど嬉しかったからあたしも指をからめた。
「ねー、俺のこと覚えてない?」
「えっ?会ったことあるっけ?」
「やっぱねー。
忘れてるよね。」
嘘っ。
いつだろ?
