「それはお前だろロイ」


ナルは剣を鞘にしまう



「おいおい敵が前に
いんのに剣しまうのかよ」


ロイは呆れたような
眼差しをナルに向けた




「お前と俺は同盟国の
王子だ…戦う理由は無い」



ナルはそう言って
ロイを見据えた





「何なんだお前…
何しに来た?」



ナルの言葉にロイは笑い
剣を鞘に戻す




「俺も知らんが国王の命令だ
リラ一族の末裔を
ユシリス王国から
奪えってな」



ロイの言葉にナルは
苦笑いする





「人事だな…まあ
お前はユシリス兵を
一人も殺していない

怪我はさせたが
ジュナのおかげで治ってる」



ナルはジュナに
優しい笑みを浮かべた