「ツバ…ル…?」

ミクヤは目をぱちくりさせながら俺のことを見ていた。

「カイトって偽名を使って今までこのアタシから逃げようなんてやるじゃなーい」

金髪でロングヘアーの緩いウェーブのかかった髪の毛。
目の色は茶色で、鋭く細い目が特徴で、服装はいかにも自衛隊のものであった。

「シンシア…」

「ツバル…あんた、その女には本名教えてなかったのねえ」

笑いを含みながら言い、ミクヤの方に歩み寄る。

「…カイト…いえ…ツバル…ツバルが本名なの?」

「ああ」

ミクヤは「馬鹿」と笑いながら言い、そしてシンシアの方に歩み寄る。
互いに歩み寄っていた。