「俺らは、生まれてくる時代を間違えただけだ」



「うん…そうだね」



優しく微笑むミクヤを見て俺はほっとした。

するといきなり人間たちの罵声が聞こえてきた。こんな時間に何が起こったと言うんだ…?

「逃げろー!殺されるー!」

「…え?」

ミクヤが顔をしかめた。俺もまた顔をしかめ、そして急いで双眼鏡を手に取りビルの屋上から下の方を見た。
そこにはおぞましい光景が広がっていた。