ラフォーレは驚いた表情でこちらを見ていた。

「すぐに諦めないで!貴方は、それでも‘神’だったの?」

きつい口調で言い放ち、そして涙目のまま近くにあったソファに腰かけた。

落ち着いて…こんなところでケンカになったらあの人たちみたいに殺戮がはじまってしまうかもしれない…。

「…でもここには…パミという馬の怪物がいるんだ…」

「え?」

「やっぱりなっ…」

カイトは驚きもせずに冷静な表情のまま立ち上がり、荷物を持っていって奥に向かって歩き出した。

「カイト!」

「移動だ。ここは案外広いみたいだし移動しないと…パミとかいう怪物に場所バレるかもだしな」

私はカイトの言葉に「了解」と返してジャダックをお腹のポケットに入れて荷物を持ち、ラフォーレに聞いてみた。

「あなたも、来るの?」

「僕なんかがいいのか?」

「生きたいなら来なさい。死にたいのなら残って」

ラフォーレは更に泣きそうになったが堪えて立ち上がり、私の後ろに着いてきた。