‐―地球
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「ミクヤ。聞いたか?」

機関銃や爆弾を整理している明るい赤っぽい栗色の髪の色をした、ミディアムで七三に分けているミクヤと呼ばれた女が作業をしていた手を止めこちらに振り向いた。

「あまり覚えてない。カイトは?」

彼は黒色の髪の毛を風になびかせながら廃墟となったビルの屋上でうっすらと笑いながら言った。

「ああ…聞いた。なんでも世界で戦闘カーニバルっていうのがはじまるらしい」

「へぇ。まあ地球がこんな風になって、しまいには怪物、キルギタンやファックンドたちがいる中に…更に人間の殺し合いだなんてね」

地球も終わったもんだね、とミクヤは寂しそうに呟いた。
俺はそんなミクヤの肩をそっと抱き寄せて何も言わずにただただ夕日が沈む風景を眺めていた。

「カイト」

急に呼ばれて驚いた表情な俺を余所にミクヤはそのまま言った。