私達は廃墟のビルから出て約1ヶ月住み闘った町を出て行った。
しばらく歩いていると目の前にふらふらとふらつくように一人の老人が歩いてきた。
私達はたとえ相手が老人だろうと油断はしない。

「助けてくれないか…?」

しわがれた声で私の目の前に立ちはだかり、いってきた。
私は眉を潜めて言った。

「戦闘カーニバルを知らないの?あなた」

老人は参ったように言った。

「知ってるさ…でも助けてくれるくらいいいじゃないか」

助ける――‐‐‐ ‐

それは、敵を生かすということ…
だけれどまたそれは人間同士の殺戮…
あの女…キルザの思惑通りになってしまう。

「ぐぅっ…!」

考えて考えて疲れてしまった。
後ろからカイトが出てきて私と老人の間に入った。