でも告ったのに煉から何も返事らしき言葉を貰ってないのは事実。

自分から答えを聞くしかない。


ふと外がオレンジ色に変わっている事に気付き時計を見るともう17時前。

そろそろ煉も帰ってきてる筈。



「莉紗、私そろそろ夕飯の支度あるから帰るね、今日は話聞いて呉れて有難う!!」

「いえいえー、伊桜も頑張れよっ!!」



急いで荷物を纏めて店を出る私を莉紗は、笑顔で手を振り見送って呉れた。

直接降り注ぐ夕日が眩しい。

私は急ぎ足で家へと向かった。



「伊桜!!」



家の近くの信号前で後ろから呼ばれ、私は踏み出した足を止めた。


姿を見なくてもわかる、この声は煉だ。

振り向くとそこには矢張り煉の姿。そして手には……何故か買い物袋。


かなりのアンバランスに私はプッと小さく吹き笑いした。