ハッと正面を見るも煉は既に私に背中を向けて歩き始めていた。



「寂しくなったら掛けてこい、話し相手くらいにはなって遣るよ」

「…………っ、有難う!!」

「俺が起きてたら……の話だけどな?」



そう言って意地悪な笑みを見せた煉。

『起きてたら』なんてそんなの意味ないじゃん!!って言い返したかったけど、それが出来なかった。

いつもは意地悪な煉の見せるさり気ない優しさがとても嬉しかったから。



「私の心臓壊す気かよ、バーカ……」



煉の背中が視界から消え家の中に入ろうとドアへと近付いた。


━━~♪


突然携帯がメールの受信を知らせ、ディスプレイを見ると送信者は煉。

有り得ないくらいの速さでボタンを連打して開いたメール画面。

そこには……