裏表プリンス




嫌な予感。



「これから俺達と遊ぼうよー」

「金は俺らが全額払うしさー」

「お断りします」



……的中。

あの時みたいに男2人は私の言葉を無視して腕を掴み、その儘引っ張っていく。


マジ最悪。何で同じ奴らに二度もナンパされてんのよ私の馬鹿。



「放してよ!!どうせ遊ぶとか言ってラブホ連れ込んでヤろうって魂胆だろ!?」

「チッ……バレてたか」

「バレるも何も『ヤリ目』ってモロ顔に出てんじゃん。つーか私は簡単に股開く様な女じゃないし」

「まぁ目的がわかってんなら黙ってついて来りゃ良いんだよ!!」



男は逃げない様に私の鞄を奪い取ると、どんなに抵抗しても男2人の力には適わないのを良い事に、私を予想通りラブホ街へと続く道にグイグイと引っ張っていく。



「また邪魔しやがって、この下衆共が」