◇◆◇◆


━━ピピピッ


翌日、携帯のアラームで目が覚め寝起きの気怠い身体で洗面所へ向かう。


昨日あの後、携帯を取り戻そうと小桜池くんが居る筈であろう図書室に入ると彼の姿はなく、何処にも見当たらなかった。

教室で会った時に返して貰えば良いやと思って昇降口に向かい自分の靴箱を開けると、ひらりと紙切れが落ち靴箱の中には自分の携帯が入っていた。

拾い上げた紙切れには――……


----------------------------

毎日昼休みは化学実験室に来い

それと
俺の事は『煉』と呼べ、良いな?

----------------------------


と男子とは思えないくらい綺麗に整った字で書かれていた。

どうして私があの男を名前で呼ばないとならないのよ!!想像しただけで全身に鳥肌がブワーって立ちそう!!



「うわヤバ!!遅刻しちゃう!!」