裏表プリンス




順調に小桜池くんの後を追っていた私。

所が3階から4階へと続く階段を上りきって廊下を見渡すと、彼の姿は何時の間にかなくなっていた。

適度にバレない距離を保って尾行してたのに何で!?可笑しいでしょ!?


もしかしたら既に図書室の中に入っているのかもしれないと思い、少し急ぎ足で図書室へと歩を進める。



「無駄に緊張するなー……」



深呼吸して徐々に速まる心臓を落ち着かせドアノブに手を掛けたその時。

真横から誰かに腕を引っ張られ、私は咄嗟に目を瞑った。



「一体何なのよもうー……」

「楠原さんこそ、俺の後なんてつけて何か用でもあるの?」



目を開いたと同時に耳と視界に入ったのは、見失った筈の小桜池くんの声と姿。そして社会科室の風景。

何が起こっているのか理解出来てない私は呆然と小桜池くんを見詰める。