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予想通り長く感じた週末休み、莉紗のお姉さんと買い物に行ったり流行りの話をするのは楽しかったけど、矢張り頭の中は小桜池くんの事ばかり。

どんだけ自分律儀なんだろとか思っちゃったりする訳で。

朝早く登校して話そうとか企てて珍しく早起きしてみたり。



「…………」



私の考えなんてそう簡単に実現する訳ないですよね。

教室に入って直ぐに小桜池くんの席に視線を送ると、既に数人の女子が彼を囲んで楽しそうに話していた。

まぁ……今は諦めるとして、次のチャンスは昼休み?くらいしかないよなぁ。



「あっれー!?伊桜がこんな早い時間に来てるの珍しくない?」

「あ、莉紗おはよー」



教室に入るなり私の姿を見つけた莉紗が、私の席に駆け寄って来た。

気付けば朝のホームルームまで10分を切っている。


その儘前の席に座る莉紗に私が早く登校した経緯を話した。