「大丈夫だぞ、あかり。
俺が守ってやるから、心配すんな。」
なっちゃんがあたしの頭をぽんぽんと撫でた。
「そうよ、あかり！
あたしだっているんだからね。
てゆーか、あたしがいるからなっちゃんの出番とかないけどね。」
と、花菜も負けじとあたしに抱きついた。
「おい！ちょっ、返せよ千代田!!」
「だ～め！なっちゃんへのレンタル時間終～了～！」
花菜は笑いながらあたしの手をひき走り出した。
「なんだよそれ!?逆だろ逆!!」と言いながら追いかけてくるなっちゃんと、笑いながら逃げるあたし達。
遠くで、そんなあたし達の様子にハルくんが優しく微笑んでるのがみえた。
“よかったね”
ハルくんの口がそう動いた気がして、あたしは“ありがとう”と微笑み返した。
こうして、怒濤の南高祭は幕を閉じたのだった。
