「ハルくん!!」
「なにしてんの?」
先輩達の間からひょいとハルくんの寝ぼけた顔がでてきた。
「なんでもないよ。行こう」
そう言って、先輩達はさっさと裏庭から去っていった。
あたしは、後ろの壁に力なく寄りかかった。
「助かった~ありがと、ハルくん」
「いや、たまたまそこで寝てたら声が聞こえたからさ。」
ハルくんは、裏庭の端にひっそりと置かれたベンチを指さした。
なるほど、あそこはなかなか気付きにくい。
「泥、ついてる」
ハルくんが制服の背中を優しく叩いてくれた。
「お前はほんと強いな…」
「??ありがと。ハルくんは、そこでお昼寝?」
あたしがニコリと笑うと、ハルくんもニコリと微笑んだ。
「さぼり。店番から逃げた。」
「ええ?だめだよ!」
「だってうち、わたがしだぜ?ガキじゃあるまいし。
だいたい俺、準備がいいって言ったのに、無理やり店番にまわされてさ。」
「ぷぷ、ハルくん似合うかも。」
「似合う!?」
「うん、似合う似合う!店番やってよ、あたし買いに行くから♪」
「めんどくさい」
「い~じゃん!」
「やだね。」
「甘いの好きなくせに。」
「それとこれとは別。」
ハルくんはアクビをしながらベンチに戻ると、再びごろんと寝転んだ。
「あー逃げた。」
「いーの。俺はのんびりするのが好きなの。
俺のことより、誰かさんを探してたんじゃねーの?」
「は!そうだった!!」
あたしは本来の目的を思い出した。

