「神埼」
遠慮がちにかけられた声のほうを見ると、いつの間にそこに来たのか、ハルくんが立っていた。
「ハルくん?」
なんとなくいつもと違う様子の彼を不思議に思いながらも、早くなっちゃんを探しに行きたかったあたしは、ごめん急いでるから、そう言おうとして………彼の手に握られた包みをみて、固まった。
彼が持っているそれは、確かにあたしがなっちゃんの下駄箱に入れたプレゼントだったのだ。
「なんで…どうしてハルくんがそれ持ってるの?」
「え?どうしてって……
ああ、やっぱ、そうだよな」
あたしの驚いた様子をみて、彼は一瞬驚き、そしてははっと自嘲ぎみに浅く笑うと、ごめん、と呟きながら包みとメモをあたしに差し出した。
「これと一緒に俺の下駄箱に入ってたんだ」
「それ!さっき書いたメモ!
でもなんで?2つともなっちゃんの下駄箱に入れたはずなのに。」
「……やっぱり、そっか。」
そう言うと、ハルくんは悲しそうに微笑んだ。
「落ちちゃってたのを、誰かが適当な所に突っ込んだのかな。
でもま、それが俺のところでよかったよ。
ほら、大事なプレゼントだろ?ちゃんと那月に渡さないと。」
「う、うん。ありがと…」
ハルくんの手から包みを受け取ろうとした時だった。
「おまえらそこで何してんの?」

