「とにかく!なっちゃんの下駄箱確認。
なんだ。よし、靴はあるから帰ってはないわね。」
「うん。」
「なら大丈夫!慌てることないじゃん。
あかり、あんたここで待ってなさい。そのうちなっちゃん来るわよ。」
「え!ま、待って、花菜~」
あたしは帰ろうとする花菜にすがりついた。
「なによ、もう」
「あのさ、こんなに電話してるのに出てくれないって事は、なっちゃん怒ってるのかな?
だから出てくれないのかも…
まだ帰ってないのも、あたしがここにいるから会いたくなくて帰るに帰れないとかだったら」
「ないないない!
あいつに限ってそれはない!!」
「なんで断言できるのよ~?」
「当たり前です。
あかり、あんたいい加減その山道転げ落ちるドングリ思考止めなさい。
いい?とにかく、ここでなっちゃん待ってなさい。それで、仲直りして、ちゃんと伝えること伝えなさい。
そしたら全部上手くいくから、ね?」
「…うん。」
花菜は「よし」と笑顔であたしの頭をぽんと軽く撫でると、そのまま帰ってしまった。

