Believe~奇跡の鼓動~

「へえー小城さんも言うねぇ!」

さっきのやり取りを話すと、花菜はケタケタと笑った。



「おかげで助かったんだけど、なんか耳にいたいや。」


「なんで?」


「だって、あたしだってなっちゃんの好きなタイプとか、わかるなら知りたいし。」


「あはは!知ったって、あかりはそんな女性を『演じる』とかできないっしょ!!」


「花菜、ヒドイ」


「いやいや、いい意味だって。
それに、好きな人好みの女になりたいと思うのは自然なことだと思うよ。
その人のためにキレイになりたい、彼の理想に少しでも近付きたい。って、そうやって女の子は磨かれていくもんよ。
恋は女をキレイにするのよ!」


「花菜が言うと説得力ある。」


このころから、花菜はすごくモテてた。モデル並みのスタイルとクリクリと大きな瞳、明るい笑顔。白黒はっきりつけなきゃ気がすまない性格は、まさに竹を割ったよう。そんなさっぱりしたところがまた人気で、男の子の友達も多い。

30歳を過ぎた現在でも、彼氏がきれたためしがない。