「じゃ、みんなで食べよう」
ハルくんがそう言ってくれたけど、なっちゃんがあんな事言ったから食べにくい。
「温かいうちが美味しいよ」
ハルくんは袋から一つ取り口にくわえると、もう一つ取り出しあたしに差し出した。
「神埼が一緒に食べてくれた方が美味しい」
にこりと笑ったハルくんの手からそれを受けとると、まだほわんと温かくて、香ばしい匂いが鼻をくすぐる。
その香りに惹かれるように、ぱくりと一口頬張ると、優しい甘味が口いっぱいに広がった。
ほわぁ、幸せ
自然にゆるむあたしの顔をみて、ハルくんも優しく笑ってたい焼きを頬張る。
ほんわか和む至福の時間。
ああ、やっぱり甘いものは偉大だわ
数秒間トリップしてから、あたしははっと気がついた。
「…………おまえらぁ、俺には!?」
忘れてましたー!!

