「あかり、今日は早く帰るか?」
「ううん!もう大丈夫、部活でるよ!」
出るよ!出ますとも!!
だって間近でプレーするなっちゃんが見れるんだもん。
マネージャーの特権だよ。
いつも見学の女の子達からの視線が痛いんだから。
「そっか、じゃあ無理はすんなよ。具合悪くなったら、すぐ言うんだぞ。」
「そんな、子供じゃあるまいし」
でも、心配してくれるなっちゃんが嬉しくて、なんだがちょっとくすぐったくて。
「なにニヤついてんだよ、よけい丸く見えるぞ。このほっぺた!」
「ひたたた!ひょっとなっひゃん!!」
「あははは!おもしれー顔」
なっちゃんの眩しい笑顔と、頬に触れる手に
ドキドキが止まらない。
「お、マネージャー、もう大丈夫なの?」
突然うしろから降ってきた声に、一瞬ピクンと背筋が伸びる。
「おう、ハル。」
「ぶ。リアルおかめ。」
「マジ気持ちーんだって」
2人が揃うと、自然と女子の視線がこちらに集まる。

