近づいてくる男の顔に耐えきれず、あたしは顔をそらしぎゅっと強く目を瞑った。
その時だった。
ガラッ!!!
と、体育館のドアが勢いよく開いた。
「神埼!いるか!?」
ハルくん!?
ハルくんの声だ!!
ここだよ!
あたしここにいるよ!
助けて、ハルくん!!!
「ん…!!」
声を出そうとしたあたしの口を、男がガムテープの上からさらにきつく押さえつけた。
同時に体もガッチリと掴んでさらに押さえ込まれ、ピクリとすら動けない。
一年生の彼女も、三年生の男達も、全員が緊張した面もちでじっと息を殺して物音ひとつたてない。
体育館の中を、ハルくんの足音が探している。
ハルくん、ここだよ!
あたし用具倉庫にいるんだよ!
お願い気づいて!!!

