俺の言葉に、久瀬はさっきよりもさらに苛立ちを露にした。

「綾香のこと好きじゃないなら、俺たちの邪魔すんじゃねぇ」


その声は、階段によく響いた。


けれど、そんなものは怖くなかった。






俺は、しっかりと久瀬を捉えて言った。


「好きだよ」