彼と手を繋ぎながら、家の近所を歩く。 なんか変な感じだった。 見慣れた帰り道が、ぼんやりとしていた。 「それで、あのヤローがさ」 彼は、電車から降りてから、学校の嫌われ者の化学教師の話をしていた。 私はそれに笑いながらも、周りの景色の違いを不安に思っていた。