「つまらないって・・・」


「えっ?」



うつむいて、小さくつぶやく私に彼が聞き返す。




「前に付き合ってた人に言われたの。 『お前抱いても、つまんない』って…

すごくショックで… そう言われた理由も聞けなくて…
胸が小さいからかな、とか、経験少ないからテクニックとかないし、とか…

いろんな事考えちゃって…

それから完全に自信なくなって… 恐くなった…」




「もう… いいよ…」



薫が私の頬を優しくなでる。



「薫なら… あなたなら大丈夫だと思ったのに…
震えが止まらない… ごめん… ごめんなさい…」 


「わかったから… 大丈夫だから… 泣くな…」



泣き続ける私を抱きしめてくれる。



「お前が大丈夫になるまで、ちゃんと待つから…」



「・・・ごめんね・・・」


「謝るのもなし! キスは平気なんだろ? これからいっぱいしような!」



そう言ってニッコリ笑ってくれた。



「うん… ごめんね…」



「ほらぁ、謝るなって! バツとして、チューする!」



そう言って軽くキスした。


彼の優しさに、また泣きそうになった…