光る道

「そう…　そうね。
二人で、ゆっくり進んでいきなさい。　でも、お互いの事を思いやる気持ちは、忘れちゃダメよ！」




「ありがとう…　お母さん…」




私は、母に抱きついた。




「なあに？　子供みたいに…　引っ越すの、手伝ってあげようか？」




私の背中をさすりながら、笑ってる。





私は、この人の娘に生まれてこれて、本当に幸せだと思った。






「ところでさ、相手の人、名前は何ていうの？
何の仕事してる人？」




母が聞いてきた。





私は迷った。自分の娘の好きな人を知りたいのは、当然だと思う。




でも今言えば、ビックリするかも…
今日はたくさん、打ち明けたから…





「そのうち話すよ。
でも…　お母さんの好きなタイプだと思うよ。」




不思議そうな顔をする母を見て、私は笑ってしまった。