素直になれたら

ガタッ

「わっ!!!」

びっくりして、音のするほうを見ると不機嫌そうな亮がいた…

「そんなところでなにやってんの?盗み聞き?」

「ちがっ……」

「じゃあなにやってんの?」

「亮待ってた……」
あたしが苦しまぎれに言うと、

「まぁ、いーや。帰るぞ。」

「うん…」

いつ亮に言おうか考えながら、無言で歩いてるともう亮との別れ道まで来ていた。

「じゃあな。」

ヤバい!早く止めなきゃ帰っちゃう!!

「あっ…亮…待って!!!」

「あ?」

「あっ…あのさ、さっき好きな人いるって言ってたから振られるのわかってるケド、あたしの気持ち言わせて?」

「……」

「あ…あたし、亮が好きなの。良かったらこれもらってくれない?」

そう言って、頑張ってラッピングしたチョコを亮に差し出す。でも、ヤバい…泣きそう…

ガバッ

亮がチョコを受け取る手を見てたら、その腕があたしの手首をつかんで、亮のほうに引き寄せられた。

びっくりしていると、


「振られるのわかってるトカ言うなよ…何にも知らないくせに…」

「へっ?」

「まだ、わかんねえの?俺が好きなのは、ミキだから。」

夢じゃないよね!?びっくりしていると、亮がゆっくり体を離して