会長×会長☆俺、副会長。

「先輩、どうやって」

つい俺は口を開いてしまった。
これが小川会長の機嫌をさらに損ねた。


「帰ってください!」

「こいつ、知りたがってるぜ?
 いいのか、無視して」

「いいんですよ、こんな奴」

こんな奴、か。少し凹む。

「ふーん?大事な役員より
 自分の気持ちが優先か?
 まるで独裁者だ、今の生徒会長は」

これは明らかな挑発だ。
会長-現会長の性格からして
この後は考えなくても分かる。

「分かりました、
 では私が何とかします」

そうなると完全にあちらのペース。
もう誰も逆らえない。

「まずは俺が見本を見せる」

文句は許さない、というような表情。
小川会長は何も言わなかった。
あの会長を黙らせたこの男は
最強なのかもしれない。