会長×会長☆俺、副会長。

「どうしていらっしゃったんですか」

「今レクの準備やってるって聞いて
 ちょっと遊びに行ってやろうって」


「そうですか…でも、
 申し訳ないのですがお引き取り下さい」

なぜ追い返すのだろう。
質問する気はないのだろうか。

「今、本当に忙しいので。
 先輩に作業を手伝わせることは
 少し気が引けるというか」

「大丈夫大丈夫、俺が会長に代わって
 指示とか出してやるから、安心だろ?」

それは小川会長にとって
かなり腹の立つ言葉だった。

1人で全て計画を立て、
その通りに今まで実行してきた。
それが今狂うということは
真面目な会長のことだ、
きっと明日からの計画を
徹夜で書き直してくるだろう。


そして静かな声で、はっきりと。
「やめてください」

しかし、元会長はそれでは折れない。
小川会長の痛いところを突いてきた。

「だってさ、今休みねぇんだろ?
 部活行きたい奴もいるはずだ。
 その気持ちを会長はどうすんだ?」

表情がこわばる小川会長。
そしてとどめの一撃。

「俺が会長やってた時は
 5人全員週1で休み取ってたぜ?」