きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜

「下手人は俺らなのにな・・・・」


部屋に戻った土方さんはボソっと呟いた。


「土方さん・・・」


私はかける言葉を探していた。


「ああ、すまねぇ。おめぇの前だとつい弱音が出ちまうな。」


土方さんは照れ笑いをしながら言った。


「俺はもう迷わねぇと決めたんだ。今のは忘れてくれ。」


「大丈夫ですよ。私はどんな土方さんでも受け止めますから。無理はしないで下さいね。」


「ああ。ありがとな。」


私の言葉に少し悲しそうな顔をしながら土方さんは言った。