きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜

総司が鴨居から刀を抜こうとしてると、芹沢が刀を握りしめたのが見えた。


「総司!」


俺は思わず避けんで、芹沢へと突っ込んだ。


ズシュッ!


「ぐ・・・う・・・ガハッ。」


俺の刀は芹沢を刺し貫いていた。


シュッ


俺は芹沢から刀を引き抜いた。


ドスッ


刀を引き抜いた瞬間、支えを失った芹沢の体が床に倒れ込む。


「ハァハァ。総司、終わったぞ。刀は?」


芹沢の死を確認し、総司の方を向いた。


「すみません。今、やっと刀が外れました。」


ガタッゴトンッ


「土方さん・・・」


芹沢が寝ていた部屋の方で何か物音がした。