きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜

「?」


確かに、何かを刺した感触はあったが、それは人を刺した感触とは違った・・・


「土方に沖田か・・・?」


「芹・・・沢」


俺たちが刺したのはただの布団だった。


芹沢は部屋の奥に静かに座っていたのだ。


「2人お揃いで、わしを殺しに来たか?」


ビクッ


俺の肩が揺れた。


まさか、計画がバレてたのか・・・?


「分かってるのなら話が早い。」


俺の言葉を合図に総司が芹沢に斬りかかる。


計画がバレてたかどうかなんて今はどうでもいい。


早く芹沢を殺らなきゃなんねぇ。


「芹沢さん、死んで下さい。」


ザシュッ


総司の刀が芹沢の腹部に突き刺さる。